資格は「現状を変える」ための手段。私が転職を見据えて学び続けた理由。

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はじめに:現状を打破するための「最短ルート」を探して

「このまま今の環境にいて、10年後の自分はどうなっているだろうか」

新卒から5年間、パッケージSEとして導入や保守の現場で走り続けてきた中で、私はそんな漠然とした不安を抱えていました。現場の仕事はやりがいがありましたが、一方で「もっと大きな視点で、上流からプロジェクトを動かしたい」という想いが日に日に強くなっていったのです。

目指したのは、プロジェクトマネジメントの専門職である「PMO」。しかし、当時の私には大規模なマネジメントの実務経験があったわけではありません。

「未経験の領域へ、どうやって飛び込めばいいのか?」

その答えとして私が出した結論が、「戦略的に資格を取得し、客観的な実力を証明する」という道でした。以前の記事でご紹介した「勉強習慣」は、すべてこの目的を果たすために磨き上げたものです。

実務経験の不足を「体系的な知識」で補うという戦略

転職市場において、経験不足を「意欲」や「熱意」だけでカバーするのは容易ではありません。特にPMOのような、冷静な判断力と高い専門性が求められる職種では、「具体的に何ができるのか」が厳しく問われます。

私がまず取り組んだのは、自分の持っている現場スキルを、誰もが納得する「資格」という形に置き換えていくことでした。

パッケージSEとして培ったITの基礎知識を、ネットワーク、セキュリティ、データベースといった分野ごとに証明していく。これにより、「現場の技術的な背景を理解した上で、高度な管理ができる」という、自分だけの独自のポジションを構築しようと考えたのです。

単に「詳しいです」と言うのではなく、合格証という「事実」を突きつける。それが、実績のない私がプロフェッショナルな世界へ挑むための、唯一無二の生存戦略でした。

転職を成功させた「二段構え」のステップ

私の学習プロセスには、明確な二つのフェーズがありました。

フェーズ1:SE時代の「IT基礎力の徹底強化」 まずは、ITのあらゆる分野を網羅的に学習しました。これは、PMOとして多種多様なプロジェクトに関わる際、どんな技術トピックが出てきても即座に理解し、議論の土台に乗るための「足腰」を作る作業でした。インフラからアプリケーションまで、幅広く「点が線になる」まで学びを深めたことが、のちに大きな自信となりました。

フェーズ2:転職という転機に合わせた「マネジメントの上乗せ」 そして転職を意識したタイミング、あるいは転職後に、それまでの実務経験を「プロの理論」として再定義するため、マネジメント特化の専門知識を習得しました。現場でなんとなく行っていた調整が、実は「ステークホルダー管理」や「リスクマネジメント」という体系的な手法に基づいていたことを知り、長年の疑問が解き明かされるような感覚を覚えました。

この「基礎(IT)+ 応用(管理)」という二段構えの戦略があったからこそ、私は根拠のない自信ではなく、確かな手応えを持って新しい門を叩くことができたのです。

面接で突きつけられた「評価」と、確信した価値

実際に転職活動を始めてみると、この戦略の効果は想像以上でした。

面接官から驚かれたのは、単に知識があることだけではありません。「仕事をしながら、これだけの知識を計画的に習得し続けてきた継続力と自己管理能力」そのものが評価の対象になったのです。

PMOという職種は、プロジェクトを律し、整える仕事です。自分自身を律して目標を達成してきた実績は、そのまま「PMOとしての適性」として非常に高く評価されました。

「未経験の領域ですが、精一杯頑張ります」という言葉は、積み上げてきた資格という裏付けがあることで、初めて面接官の心を動かす強い説得力を持つ武器に変わったのです。

勉強を継続させた、唯一の原動力

「なぜそこまで頑張れるのか」と聞かれることがありますが、私の原動力は決して「勉強そのものが好きだから」ではありませんでした。

私の根底にあったのは、「今の自分をアップデートし、望むキャリアを自らの手で掴み取りたい」という強い執念です。

その執念を形にするために、[以前の記事で紹介した勉強習慣]を徹底的に仕組み化し、感情の浮き沈みに左右されずに机に向かいました。合格という小さな成功体験が積み重なるたびに、転職成功というゴールへの距離が1ミリずつ縮まっていく。その手応えだけが、私を突き動かしていました。

まとめ:資格はキャリアを切り拓くパスポート

資格はただの証明書かもしれませんが、明確な目的を持って手にした知識は、あなたのキャリアを望む方向へ導く「パスポート」になります。

もしあなたが今、現状を変えたいけれど一歩が踏み出せないのなら、まずは「今の自分に必要な武器は何か」を考えることから始めてみてください。

「なんとなく取る」のではなく、「目的のために取る」。 戦略を持って学び続けた先には、必ず昨日とは違う景色が待っています。

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